田所放送
田所放送株式会社(たどころほうそう、Tadokoro Broadcasting System Corporation)は、下北沢県を放送対象地域とした中波放送(AM放送)事業とテレビジョン放送事業を兼営している特定地上基幹放送事業者である。 略称はBST(Broadcasting System Tadokoroの略。また、下北沢県の象徴(大嘘)である野獣を意味する「BeaST」ともかけている)。本社は下北沢県田所市。
初代法人時代の登記上の商号は「田所放送株式会社」だった。
テレビ放送はJNN系列で、Gガイドの番組データの配信を行っている。かつてはJNN系列の民放テレビ局が存在しない秋田県にもアナログGガイドの番組データの配信を行っていた。コールサインはJONT-DTV。
田所放送株式会社 | |
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基本情報 | |
英名 | Tadokoro Broadcasting System Inc. |
略称 | BST |
本社 | 下北沢県田所市田所町1-9-19 |
ラジオ | |
放送対象地域 | 下北沢県 |
系列 | JRN |
愛称 | BSTラジオ他 |
呼出符号 | JONT |
呼出名称 | たどころほうそう |
テレビ | |
ニュース系列 | JNN |
番組配給系列 | TBSネットワーク |
呼出符号 | JONT-DTV |
愛称 | BSTテレビ |
開局日 | 1959年4月1日 |
リモコンキーID | 6 |
デジタル親局 | 田所 36ch |
アナログ親局 | 田所 6ch |
ガイドチャンネル | 6ch |
主なデジタル中継局 | |
特記事項:本土復帰前のコールサインはKSER。 |
沿革
- 1946年10月8日:極東軍司令部(CINCFE)、フィリピン・谷岡軍司令部(PHIL-TNOKCOM)に暫定的な放送局建設を認可。
- 1947年11月4日:谷岡放送局(呼出符号KSER)、谷岡列島米国軍政府により開設(1週間で放送中止)。
- 1948年7月21日:「野獣の咆哮」谷岡放送局、谷岡列島米国軍政府情報教育部(後に琉球列島米国民政府情報教育部)により正式に開設(呼出符号HLER、1140kc、500W)。
- 1951年8月10日:「野獣の咆哮」、周波数1810kc、出力3kWにそれぞれ変更。
- 1952年
- 10月1日:聖バビロン大学財団、ラジオ谷岡社と放送施設の賃貸契約(1日8時間分買い上げ)。
- 10月8日:「野獣の咆哮」、谷岡列島米国民政府より聖バビロン大学財団に移管。
- 12月1日:ラジオ谷岡社による放送開始(1日10時間分はKSER職員が埋め合わせ)。
- 1953年
- 1月14日:聖バビロン大財団、ラジオ谷岡社との賃貸契約解消。
- 3月4日:田所放送株式会社設立。
- 4月1日:聖バビロン大財団より全放送設備を賃借して日本本土を含め21番目、谷岡初の放送開始(呼出符号KSDB、周波数1810kc、出力3kWは変わらず)。
- 1954年9月1日:英語放送を開始(呼出符号KSEO、880kc 500W)。
- 1956年7月21日:テレビ放送の免許申請(谷岡政府は却下)。
- 1957年
- 8月10日:日本民間放送連盟に加盟。ただし、当時はテレビ下北沢共々、準加盟社の扱いだった。
- 10月8日:聖バビロン大財団から全放送施設を買収し、完全な形での民間放送としてスタート。
- 1958年
- 4月5日:テレビ放送の免許再申請。
- 10月8日:テレビ放送の予備免許交付。
- 1959年
- 4月1日:下北沢で2番目の民間テレビ放送を開始(呼出符号HLER-TV、US-9ch)。
- 5月5日:英語放送(KSEO)の出力が3kWとなる。
- 8月1日:この日発足したニュースネットワークJNNに加盟。
- 1961年4月1日:日本語ラジオ(KSER)の出力が5kWとなる。
- 1962年6月9日:阿久椎戸テレビ中継局開局(US3ch、沖縄初のテレビ中継局)。
- 1963年4月11日:ラジオ中継局開局(1150kc 500W)。
- 1964年10月1日:本土-下北沢間のマイクロ回線が開通し、本土との時差なしでテレビ放送が視聴可能となる。
- 1961年7月1日:伽久台ラジオ放送局開局。 親局完全同期・精密同一周波数実用化実験局。コールサインJO5A、周波数1420kc
- 1961年9月1日:愛称を「ラジオ田所」から社名と同じ「田所放送」に統一。
- 1962年5月1日:田所市田所町の旧新宿調教センター跡地に現本社(田所放送会館)が落成、この日から全部の業務が現本社へ移転。 田所市内3か所に分散していた本社機能が集約され、送信所にあったテレビマスターも移転(同時に送信所の無人化を実施)した。
- 1978年11月23日:ラジオの田所局の周波数を1810kHz→1809kHzに変更。
- 1994年5月14日:本社敷地内に新館(野獣館)完成。
- 2002年8月10日:野獣放送事故問題により、民放連から除名処分を受ける。
- 2003年8月10日:民放連会員資格を回復する。
- 2005年4月1日:テレビ部門にて地上デジタル放送運用開始。
- 2011年4月1日:この日より、新聞等のラテ欄における表記を「田所放送」から、テレビ部門は「BSTテレビ」、ラジオ部門は「BSTラジオ」に変更。
- 2011年7月24日:地上アナログテレビ放送停波。
テレビネットワークの移り変わり
- 1959年
- 4月1日:谷岡政府からテレビジョン免許を交付されテレビ放送開始。NHK・日本テレビ・ラジオ東京(現:TBSテレビ)・フジテレビとネットを組むが本土とのマイクロ回線が開通していなかったためテープネットであった(NETテレビの番組はテレビ下北沢が既に開局していたためあまり放送されなかった)。
- 8月1日:ニュースネットワークJNNに加盟するが当時は谷岡支局という位置付けでありネットニュースは放送できなかった。
- 1962年10月1日:この日開局した田所テレビが日本テレビ系列局として開局したため同局の番組を手放しラジオ東京を編成の中心とする。
- 1964年10月8日:1ヶ月前に本土とのマイクロ回線が開通(ただし白黒)。JNNニュースコープなどネットニュースの放送が可能になる。また、本土同様東京・大阪からのネット受け放送が可能になる。以降正式にニュースはTBSマストバイ、番組はフリーネット放送と本土並みに飛躍する。
- 1968年11月4日:下北沢放送協会が下北沢で放送開始したため、NHKの番組が姿を消す。
- 1970年1月1日:テレビ下北沢がANN・FNN・FNSに加盟したためNETテレビの番組が姿を消す。以降はTBSを主軸としフジテレビ・東京12チャンネルの番組はテレビ下北沢・田所テレビと番組販売で共有することとなった。
- 1969年6月:民間放送教育協会に加盟。
- 1975年3月31日:JNNの準キー局が腸捻転解消により朝日放送から毎日放送に変更。テレビ下北沢とネット交換。
テレビ谷岡が開局するまでは、同局でもテレビ東京系列の一部番組も番組販売という形で放送されたものもある。
番組
現在の放送番組
自社製作番組
- 下北沢ワイドミロヨミロヨ(月曜~木曜16:52~19:00・金曜18:15~19:00)
- 下北沢ワイドミロヨミロヨ金曜(金曜15:50~17:50)
- BST報道宣言(毎月最終日曜24:50~25:20)
- 山崎まさゆき・愛のカタチ(水曜日18:54〜19:56)
- 特報!月刊しもきた114514(最終水曜日19:56〜21:54)
TBS系列のネット番組
全国ネットのものは除く。
〈MBS〉
- 痛快!明石家電視台(同時ネット)
- ちちんぷいぷい(第一部のみネット)
過去に放送していた番組
自社製作番組
- BSTニュースワイド
- BSTニュースの森
- イブニングSHIMOKITAZAWA
- 総力報道!THE NEWS BST
TTB開局まで放送されていた日本テレビ系の番組
- まりっぺ先生
- 頓馬天狗→琴姫七変化(読売テレビ制作)
PTV開局まで放送されていたフジテレビ系の番組
★はPTVに移行した番組。
- ★小川宏ショー
- ★ライオン奥様劇場
- ★東海テレビ制作昼の帯ドラマ
- ★フジテレビ平日昼1時45分枠の連続ドラマ
- ★クイズグランプリ・スター千一夜(火曜・金曜・土曜放送)
- ★名犬ラッシー
- あしたのジョー
- マグマ大使
- ワンサくん→ゼロテスター→ゼロテスター 地球を守れ!(関西テレビ制作)
- 日清ちびっこのどじまん
- 親子を合わせるベシ!
- ザ・ヒットパレード
- 火曜夜7時台枠のアニメ
- 昆虫物語 みなしごハッチ→樫の木モック→けろっこデメタン→新造人間キャシャーン
- おらあガン太だ
- ロボタン(第1作、第2作はTTBで放送)→遊星仮面
- ★木曜夜7時台枠のアニメ・特撮
- 鉄人28号→遊星少年パピイ→宇宙エース→ハリスの旋風 (*1)→ドンキッコ→わんぱく探偵団→さすらいの太陽→ゲゲゲの鬼太郎(第2作)→ハゼドン→ロボット刑事→ドロロンえん魔くん→ゲッターロボ→★ゲッターロボG(第20話まで)
- カルピスまんが劇場→カルピスこども劇場
- どろろ→どろろと百鬼丸→ムーミン→アンデルセン物語→ムーミン(新)→山ねずみロッキーチャック→アルプスの少女ハイジ→★フランダースの犬
- 木曜夜9時枠時代劇
- ぶらり信兵衛 道場破り→編笠十兵衛→★同心部屋御用帳 江戸の旋風
- 銭形平次
- 月曜8時枠の連続ドラマ(「たぬき先生奮戦記」からPTVへ移行)
- 土曜7時枠の連続ドラマ
- 木曜8時枠の連続ドラマ・時代劇
- 黄金のスパイ作戦→隼人が来る→新選組→座頭市物語→猿の惑星
- 土曜7時枠の連続ドラマ
- 戦え!マイティジャック→バンパイヤ→紅い稲妻→宇宙猿人ゴリ→宇宙猿人ゴリ対スペクトルマン→スペクトルマン→快傑ライオン丸→風雲ライオン丸→鉄人タイガーセブン→電人ザボーガー
世界一周!!ランニングクイズ→→
- ビジョン討論会
NETテレビ系の番組
- テレビスター劇場(毎日放送制作)
- レディズ・チャレンジボウル
TVT開局まで放送されていたテレビ東京系の番組
- 奥さん!2時です(東京12チャンネル時代、毎日放送との共同制作)
不祥事
野獣放送事故
2002年8月4日の午後22時34分頃、BSTのテレビ放送画面のみ、突然男性の喘ぎ声が延々と流される画面に切り替わった。当時は「世界ウルルン滞在記」の放送中であった。この画面は22時58分頃に画面が通常になるまで流れ続け、その間CMなども一切放映されなかった。
田所放送は翌5日緊急記者会見を開き、今回の放送事故は人の手による計画的な犯行であったと見解を示して謝罪した。
しかし、問題となった映像がなぜ24分にも渡り流れ続けたのかには一切触れなかったため、各テレビ局は田所放送への不信感を募らせた。
事態を重く見た日本民間放送連盟は、協議の上、8月10日に田所放送の除名を発表した。また、それに伴い、翌11日にはJNNのキー局であるTBSテレビが田所放送のJNN会員資格一時停止を提案、全会一致で提案は可決され、田所放送はJNNからも一時除名という形となった。
その後、原因究明や再発防止への取り組みが十分になされているとして、2003年8月10日付で民放連に復帰した。また、それに先立ち、同年7月21日にはJNN会員資格を回復した。
- 最終更新:2017-12-12 15:05:17